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インタビュー

2020.07.25

vol.2柑橘でさっぱり! 夏のコンベクションオーブンレシピ
〜料理家・渡辺麻紀さんオススメの、ほったらかし調理〜

暑くて湿度の高い夏、食べるのも料理するのも少し億劫になってしまいますよね。そんなときは、ほったらかし調理が便利。さっと下ごしらえをしてコンベクションオーブンに入れるだけで、おいしい料理ができあがります。コンベクションオーブンを稼働させている間に仕事や家事を片付けることもできるので、時間が有効に使えます。今回は料理家・渡辺麻紀さんに、ほったらかしでも簡単にできる、柑橘類をたっぷり絞って頂く肉と野菜のグリルと、大人気のバスク風チーズケーキのレシピを伺いました。

ボタンを押せばできあがり。 夏こそコンベクションオーブンが大活躍!

ここ数年のトレンドになっている“ほったらかし調理家電”。ボタンひとつでお料理ができあがる電気圧力鍋や、さまざまなメニューが作れる炊飯ジャーなどが注目を集めています。でも実は、元祖“ほったらかし調理家電”ともいえるのがオーブンなのです。 「材料を入れてしまえば、そばにいて火加減を見ている必要がないので、他のことをしたり、別のお料理に向かうことができますよね。コンベクションオーブンでメイン食材を作っているうちに、和え物やサラダなどの副菜の調理をしたり、明日以降の作り置きを考えたり。自宅でお仕事なさる方も増えてきていますから、仕事をしながらオーブンでランチ作り、というのもいいですね」

ぎゅっと絞った柑橘が夏の食欲を盛り上げる

デロンギのコンベクションオーブンと20年以上のおつきあいがあり、これまでにも数々のレシピを作ってくださった渡辺さんの夏のオススメは、野菜とお肉のグリル。塩胡椒などで下味をつけたらコンベクションオーブンに入れるだけの、ほったらかしレシピです。焼きあがったものに、オレンジやレモンなどをたっぷり絞って頂きます。
 
「お肉は、豚の塊肉やスペアリブ、三枚肉や皮つきの鶏もも肉などを選ぶと、ジューシーに仕上がっておいしいですよ。ただ、脂分の多いお肉は、焼いているうちに肉汁の中にお肉が浸かってしまい、ベタつきのある重たい仕上がりになってしまいます。でも、デロンギのコンベクションオーブンに付属しているオイルプレートを使えば、余分な脂が落ちて、ヘルシーにこんがりと焼きあげられます。野菜は、夏ならではのズッキーニやトマト、とうもろこしなどの夏野菜を並べて焼きましょう。特にトマトは、加熱すると甘みとコクが増しておいしいので、ぜひ入れてみてください。とうもろこしも、コンベクションオーブンの風で乾かしながら焼くので、お醤油を塗ってから焼いても表面が香ばしく、焦がしたように焼きあがります。夏はクーラーや冷たい飲み物などで、身体の芯が冷えている方もいらっしゃいますよね。生野菜よりも、火を通したグリル野菜をたっぷり食べて、栄養を摂るのがオススメですよ」

こんがり焼いたお肉と野菜に合わせたいのは、オレンジやレモンなどの柑橘類。脂分のあるお肉もさっぱりといただけます。「夏は、酸味が強くて香りが爽やかなライムやレモン、夏に旬を迎える日向夏もオススメしたいです。日向夏はレモンよりも酸味がまろやかで、甘みと酸味のバランスのよい柑橘です。また、冬はみかんやデコポンなど、甘みが強くて酸味が少ない柑橘を絞るとよいでしょう。ただ焼いただけのお肉でも、たくさんの柑橘類を一緒に並べるだけで、華やかでテンションのあがる食卓になりますよ」

マンネリ化させない料理は味変ソースにあり

お肉と野菜をグリルしただけでも、添え付けのソースや柑橘の種類を変えるだけで、毎回違うお料理のようにいただくことができます。献立を考えるのが面倒な時、レパートリーが少なくて悩んでいる方、時間がなくてお料理ができない! と思っている方にもやさしいレシピです。

「ほかにも、食欲が落ちているときにオススメしたいのは、ライムやナンプラー、唐辛子でエスニックに仕上げるソース。ソースに黒胡椒をたっぷりと振って、スパイシーに頂くのもいいですね。生姜やみょうがなど和の食材と合わせたり、マヨネーズとケチャップを和えてアメリカンな味にしてみたり。同じようにグリルしたものでも、ソースや味付けを変えるだけでまったく違う料理のように食べることができます。また、グリル野菜は前夜に作っておけば、忙しい朝ごはんのときに、栄養のあるものをパッと出すことができて便利。暑くて寝苦しい日の夜食には、ちょっと冷やしたグリル野菜を頂くのもいいですね」

グリルで焼いた魚介は皮目がパリッと香ばしい

アジのシチリア風サンドベイク 監修:料理家 渡辺麻紀

お肉や野菜だけでなく、魚介料理にもコンベクションオーブンは活躍します。「お魚は、イワシやサンマなど、その時季に脂がのってくるものがよいでしょう。魚や海老、イカなども、オイルプレートを使って焼くことで、表面がパリッとして炭火で焼いたように仕上がります」

「ブリの照り焼きなど、和のおかずもコンベクションオーブンで美味しく作ることができます。魚料理ってキッチンのにおいが気になってしまうことが多いのですが、コンベクションオーブンで焼くと煙も出ないし、においが充満することもありません。煮物や煮込みなどの和食料理は焦げつきやすいので、直火で作ると目が離せないのですが、コンベクションオーブンならそんな心配もありません」 ブリの照り焼きは漬け込んで15分焼くだけと、とっても簡単。他にも、ブリ大根や肉じゃがなど汁気のある煮込み料理も、コンベクションオーブンがあればしっかり味の染み込んだ仕上がりになります」

バスク風チーズケーキも夏らしくアレンジ

そしてもうひとつ、夏にぜひ作ってほしいと渡辺さんが推しているのは、人気のバスク風チーズケーキ。上部を黒く焦がすように焼いたバスク風チーズケーキは、焼きっぱなしでも格好よくできあがり、作り方も簡単です。
 
「バスク風チーズケーキは、好きな温度でいただけるお菓子です。焼いてすぐの熱々を頂いてもいいし、少し落ち着いた常温のもの、冷やしたり、冷凍したものを半解凍してアイスクリームのようにいただくのもおいしくて、それぞれ違った楽しみ方があります。チーズが濃厚なので、ぶどうやいちじくなどジューシーな果物を添えていただくと、さらにケーキの濃厚さが引き立ちますよ。わたしのオススメは、パッションフルーツといっしょに食べること。タネのカリカリとした食感と酸味、チーズケーキのこってりとした味わいがとてもよく合います」

夏のキッチンでも快適に過ごせるコンベクションオーブン

今年の夏は、全国的に例年よりも気温が高くなるそう。コンベクションオーブンは二重構造と新搭載のガスケットにより、熱風が外へ逃げにくくなっている仕組み。暑い日の料理でも、キッチンの室内温度が上がるのを抑え、快適に過ごすことができます。
 
「直火を使うと、どうしても火の熱で室温が上がってしまいます。調理しているときに暑いのって、本当に大変ですよね。でも、デロンギのコンベクションオーブンは、室温がそんなに上がらないのです」

「普段わたしは、コンベクションオーブンを使いながら、フライパンやお鍋などで同時に調理していくことが多いので、キッチンでいかに快適に過ごせるかが大切なポイントになってきます。調理中は、熱風がこもらないようにサーキュレーターで風を循環させたり、保冷剤を当てて作業することもあるのですが、コンベクションオーブンは周りが熱くならないので本当に助かっています。キッチンが独立しているタイプのお部屋なら、オーブンのボタンを押したらキッチンを閉めて、ビールを飲みながらお料理のできあがりを待つのもワクワクして楽しいですよね」
 
暑くて疲れやすい夏だからこそ、コンベクションオーブンと上手につきあって、手軽においしいものを作りたいですよね。 渡辺さんが考案した、デロンギのコンベクションオーブンで作れるレシピは、公式インスタグラムでも公開中。レシピの豊富さをぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/delonghi_japan/

監修/渡辺麻紀
取材・文/吉川愛歩